スペシャルインタビューinterview

名古屋ダイヤモンドドルフィンズの強さの裏側にはプロ意識によるセルフケアと、選手をサポートするトレーナーの存在があった

写真提供:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

今回取材した名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、愛知県名古屋市を拠点にB1中地区に所属するプロバスケットボールクラブです。2023-24シーズンでは西地区で優勝し、今年はリーグ優勝を目標にシーズン開幕に向けて日々奮闘されています。

そんな名古屋ダイヤモンドドルフィンズの強さの裏側には、「自分の体と向き合う時間を作ってもらうこと」を意識したセルフケアと、現場での最善を尽くし選手が安全にプレーできるようサポートし続けるトレーナーの存在がありました。

「プレーに集中するための体のケア」にWINBACKシリーズのハイエンドモデルBACK4 AXを使ってくださっているということで、実際の使用感や体の変化などを詳しく伺ってきました。

WINBACK導入に至った経緯

鈴木トレーナー

小林トレーナー:すぐ横で練習しているWリーグ所属の女子三菱電機コアラーズにWINBACKを貸していただいた時に、超音波で10分かけても得られなかった温熱効果を、約2分で感じてかなりの衝撃を受けました。同じ時間でより多くの選手の治療ができるようになったので、とても助かっています。

鈴木トレーナー:レンタルさせてもらったときに選手の評判がすごくよかったので、何とか導入できないかとずっと会社に掛け合い、やっと導入できました。

WINBACKで実感している効果

BACK 4AXを使用した施術の様子

小林トレーナー:他の機器と比べても温熱効果が高く、短時間で温まるのでかなりの時短になっています。正直、超音波を使う機会はすごく減りました。

あとは、探り探りではありますが、BACK4 AXのRETモードを使うことで、慢性的な痛みや炎症に対しての効果を感じつつありますね。

慢性の炎症は改善するのが難しいんですが、プレーをしながら症状が改善している選手がいるので、かなり効果がある気がしています。

鈴木トレーナー:温まりの速さや温めたあとの可動域の改善、筋緊張の緩和など、選手からの評判はすごくいいですよね。本格的に使用し始めてからは2ヶ月ちょっとなので、けがのある選手は、体や反応を見ながら使っている状況ですね。

これまでもすごく仕事がしやすい環境ではあったんですけど、WINBACKが導入されたことによって、より質の高いものが選手に提供できるような状況になりました。

張本選手:WINBACKは、短時間ですぐにあたたかくなるので、効果を実感しやすいですね。僕は腰があまりよくないのと、去年手術を受けてからヒザの外側(がいそく)が硬くなりやすいので、練習のある日はほぼ毎回使っています。

WINBACKは、手やマッサージガンよりも深部まで浸透してくれる感覚があるので、使うと練習がすごく楽になりますし、けがの予防にもなっている気がしますね。最近練習がすごくハードで朝は体が結構重いんですが、硬い筋肉や腱を柔らかくして動きやすくする手助けをしてもらえるので、プレーにいきやすくなっています。

佐藤選手:昨シーズンに足首を捻挫したとき、周辺のふくらはぎが張って硬くなっていたんです。そのときトレーナーさんが手にWINBACKをつけた状態で手技をしてくれて、体が速く温まってすぐに動きだしができる状態になり、可動域が広がった感覚もありました。

僕の主観ですが、即効性があったなって思っています。

他の選手も練習前に体を温めたり、けが明けに患部周辺を温めたり、肉離れの寸前の状態だったチームメイトは「これいいわ」と言いながらしばらく使っていましたね。

セルフケアについての考え方

小林トレーナーによるBACK 4AXを使用した選手ケアの様子

小林トレーナー:まずうちのチームでは、選手にセルフケアを推奨していて、必要であればトレーナーに頼るという仕組みを整えているんです。シーズンのはじめに選手の体をチェックして、硬いところや弱いところを把握し、エクササイズやストレッチを提案します。

セルフケアの目的の中に「自分の体と向き合う時間を作ってもらうこと」もあって、うちの選手はかなり意識が高いのでそれがやれていると思います。WINBACKは、主に練習や試合の準備に使っているのですが、ストレッチやアクティベーションのエクササイズの効果をさらに向上させるのが狙いですね。

左から小林トレーナー、鈴木トレーナー

選手のセルフケアについて

佐藤選手

張本選手:セルフケアのメインはストレッチとエクササイズです。お尻や足の筋肉部分を多めに、疲労を抑えるために患部を保護してくれるようなエクササイズも取り入れています。

アイスバスにも入るようにしていて、体の循環がよくなって疲れが取れやすくなったり、免疫力が高まって風邪を引きにくくなったり、さらには体脂肪の燃焼にも効果的です。けがを予防したり、体をいい状態で保ったりするためのケアに力を入れていますね。

佐藤選手:この夏から練習後に、アイスバスと温かいお湯での交代浴と、ストレッチポールを使ってのストレッチを始めました。最初は1人だったのが、仲間がどんどん増えて今では5人ぐらいで入っているんです(笑)。

体のケア方法にはいろんな考えがあると思うんですが、一流の選手や怪我をしない人は結局体が柔らかいので、ストレッチは重要だと思っています。毎日、ベテランの選手が率先して自分のルーティンをコツコツやる姿を見ているので、僕も含め若手や中堅もやらないとなっていう気持ちになるんですよね。

試合に出る出ない、プレータイムがあるないに関わらずみんな準備する、そういうプロ意識がチーム全体にありますね。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズの強み

小林トレーナー:すごく真面目でハードワーカーな選手が多いと思います。バスケットボールというスポーツが彼らにとっては仕事なので、そこに向かって真摯に向き合っている選手が多いですね。

前シーズンに西地区の大会で優勝したのも、選手が頑張ったことが1番ですが、プレーオフに入るときにロスターの選手が全員健康な状態だったことも大きかったと思いますね。主力選手がプレーできない状態だと、チームとしての戦力が落ちてしまうので、選手個々の体に向き合う頑張りが結果につながった気がしています。

張本選手:チームのよさは、やっぱり全員仲がよくてイケメンが多いとこですね(笑)。あとは、みんな個性がすごく強くて個性豊かなチームだからこそ、誰が見ても応援したいなって思えるチームになっているんだと思いますね。

佐藤選手:仲良しこよしで終わらず結果も出せるチームで、オンとオフの切り替え、その線引きがしっかりできていますね。

あとは、それぞれがそれぞれの強いところや弱いところを理解していて、自分のエゴよりもまずチームの成功を願って行動できる人が揃っています。ポジションレスが今のバスケットの流行りなんですけど、メンバーが時代にうまく順応していて、それぞれの穴を埋められるんです。

日本代表が体現しているスピードとテクニックで勝負するバスケットを僕たちもやっていて、その点ではおそらくリーグの中でベスト3に入ると思っていますね。アジアや世界の中での価値を上げていくために新しいチャレンジをする、このスタイルがチームの強みだと僕は思っています。

今シーズンのチーム目標

張本選手

張本選手:前年度は西地区で優勝して、今年度は中地区になったので、まずは初の中地区優勝を目指して戦っていきたいと思います。そしてもう一度ホームでチャンピオンシップを開催できるように、最終的にはリーグ優勝を目指して頑張っていきたいですね。

ありがとうございました。今後のご活躍も期待しております!

張本選手※写真提供:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
佐藤選手※写真提供:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ


今回取材させていただいた方のプロフィール

鈴木 洸太郎 (スズキ コウタロウ)
ラグビーのチームに約7年在籍し、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍。チームのトレーナーとして、日々ベストな技術を提供できるよう、チームワークを大切に選手のケアに励む。「シンプルなことを確実に」をモットーに、現場でできる最善を尽くしながら、トレーナーとして選手の体をサポートしている。


小林 幸平 (コバヤシ コウヘイ)

BOC-ATC(米国アスレティックトレーナー資格認定委員会公認アスレティックトレーナー)をアメリカの大学で取得し、滋賀レイクスターズ(現 滋賀レイクス)から移籍。ただ痛みを取ることやリラックスさせるだけではなく、選手が安全にプレーするために必要な体づくりをアスレティックトレーナーとしてサポートしている。

張本 天傑 (ハリモト テンケツ)
大学時代は全日本大学選手権(インカレ)で2度優勝し、優秀選手賞も受賞して、代表活動を開始。アルバルク東京から名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍し、東京オリンピックにも出場する。ポジションはSF/PF(背番号8番)。

佐藤 卓磨 (サトウ タクマ)
18歳より世代別日本代表に選出され、ユニバーシアードにも出場し、特別指定選手としてプロデビュー。滋賀レイクスターズ(現 滋賀レイクス)、千葉ジェッツふなばしから、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍。クラウドファンディングで制作した「ぼくはキリン」という絵本が、2024年10月15日より一般販売される。ポジションはSG/SF(背番号14番)。

【名古屋ダイヤモンドドルフィンズについて 】
■1950年
三菱電機名古屋男子バスケットボール部として創設
■1990年
オールジャパン(天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会)初優勝
■2016年
B.LEAGUE西地区に参戦
■2019年
B.LEAGUE西地区2位でチャンピオンシップへ出場
■2024年
B.LEAGUE西地区初優勝でクラブ初のセミファイナル進出

 


この記事を書いた人

川口 玲菜(かわぐち れな)美容ライター

美容の仕事に10年以上従事したのち、ライターに転身。 5,000名以上の接客経験と100名以上の教育経験を活かし、対談構成や取材を手掛け、話者の言語化をサポート。 思いを誠実に汲み取り、読者に伝わる文章を届けるライター。

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