【ブレイヴキングス刈谷】トップチームの強さの裏にあるひたむきな想い

日本のハンドボールリーグで、常にトップを争うブレイヴキングス刈谷。
強くあり続けるチームの裏には、選手とトレーナーのひたむきな想いがありました。
そんなブレイヴキングス刈谷では、選手の手術後のリハビリや体のケアにWINBACKを活用してくださっています。
WINBACKを使用して感じた効果だけでなく、リーグにかける想いまでを遠藤トレーナー、菅野選手、杉岡選手の3名に伺いました。
ブレイヴキングス刈谷の強さの秘訣
インタビューに答える杉岡選手
菅野選手:まず、単純に集まっているメンバーの質が高いんです。フィジカルの面でも、コート上での面でも、いいメンバーがいい強度でトレーニングしています。
日々の積み重ねが当たり前におこなわれていて、選手が停滞なく成長し続けていることが、チームの強さにつながっていると思いますね。
杉岡選手:どんなシーズンでも毎年チャンピオンを獲りに行くという姿勢が、文化として醸成されているチームなんです。長いシーズンの中でいい試合、悪い試合はもちろんありますが、監督が要求しているレベルやチームの当たり前のレベルがすごく高いところにあります。
僕たちは何度も準優勝をとっていて、シルバーコレクターと言われているんです。
あと一歩で勝てない理由はあると思っていて、自分たちはまだまだやれるし、ファンの皆さんに体現したいハンドボールはもっとすごいんだぞっていう気持ちがあります。入団してくる選手もどんなチームかわかって入ってくると思いますし、僕もそういう先輩の背中を見て、若手の頃からここで成長させてもらいました。
遠藤トレーナー:リーグHで1番のベテランの選手から大学出たての選手まで、幅広い年齢層の選手たちが、変な上下関係なく同じ目標に向かって進んでいます。
シーズンを通して一丸となって努力し続けられるところが、チームの好きなところであって魅力だと思いますね。
選手達の苦悩
インタビューに答える菅野選手
菅野選手:逃げたいなと思うことは、正直毎年あります。
シーズンが進んでいくとうまくいかないことも出てきて、自分がチームにできることを考えたとき、そろそろ潮時なのかなとここ3.4年で思うこともありました。
そんなときに、チームに僕が必要な理由を監督から聞けて、ニーズに応えたい、まっとうしたいと思えたんです。
さらに、日本選手権の試合後、1人の選手の「楽しかった」という言葉を聞いてハッとしました。
60分の試合の中では、緊張してガッチガチになるような局面も出てくるんですけど、競技に没頭していると楽しくなってくるんですよね。自分の引き出しを引いたり相手の引き出しを覗いたり、選ばれた人じゃなきゃ立てないコートで、ハンドボール特有の駆け引きの楽しさをもう一度つかみたいと思いました。
杉岡選手:選手という仕事は9割がつらいことなので、最後の1割のためにやっているようなものなんです。
リーグHで仕事としてプレーできるのは選ばれし人で、チーム内でのポジション争いもあって入れ替わりも激しいので、きついけどやらないと生き残れません。
ただ、9割のしんどいことは、自分の立てた目標に向かってる途中の過程なので、意味のないつらいことではないというのが根底にはあります。
だから、しんどくても頑張れるし、やめたいとは思いません。
うまくいかないことの方が多いんですけど、勝てたときは、何にも代え難い喜びや達成感を味わえます。
ハンドボールはチームスポーツなので、チームが決めた目標に向かって、毎日一緒に切磋琢磨できることも魅力のひとつですね。
WINBACKでスムーズになったリハビリ
菅野選手のケアをする遠藤トレーナー
菅野選手:この夏に肩を手術したときは、僕のコンディショニングはマイナスの状態でした。
コンディショニングは、プラスに持っていくものとマイナスからゼロに持っていくものがあると思っていて、肩を早くゼロの状態にするためにWINBACKを使わせていただいたんです。復帰にはまだ遠いところではありますが、徐々に肩を回せるようにはなってきています。
実はこれまで肩の脱臼を3回経験しているので、リハビリも3回経験しているんです。保存治療だった1回目2回目のときは、どうしても硬くなってしまう僕の体質もあってリハビリがうまく進まなくて、健全な状態に戻るのが遅かったんですよ。
でも、今回の手術後は肩の硬さや動きの制限がありつつも、WINBACKを使うことで、リハビリが予定通りに進められています。まだ寝返りがうまくいかないことがありますが、物を取り出すなどの日常生活ができるようになってきた段階で、毎週毎週できることが増えていってる状態です。
遠藤トレーナー:WINBACKをチームに導入した直後は、慢性的な疲労を取るようなケアをメインに使っていたんですけど、特に効果を感じたのはケガのリハビリのときでした。先程菅野選手が話していた術後のことなんですが、肩の術後ってどうしても硬くなってしまうので、リハビリ過程で非常に難渋するんです。
でも、WINBACKを使いながらストレッチしたり、可動域の訓練をしたりすることで、非常にスピーディーに可動域が広がりました。
この経験からも、WINBACKを使うとリハビリがスムーズに進むということがよくわかって、日々の練習前のストレッチにもうまく活用できるようになったんです。
WINBACKを使って実感した効果
WINBACKを使用してストレッチをする菅野選手
菅野選手:WINBACKを使うようになってから、肉離れがなくなったんです。
これまで僕は、ハムストリングスの調子があんまりよくない選手で、肉離れを繰り返していました。
肉離れは、筋の滑走がうまくいかないことで起こるけがなんですが、遠藤トレーナーにWINBACKで施術してもらうことで滑走がよくなったんです。
筋の修復と伸長がうまくできないときは、これまで電気治療で運動学習を行っていたんですけど、WINBACKの温熱治療で筋が正しく滑走できる環境を作っていただきました。
WINBACKは、ケアのあとに疲労を残すような機械じゃないので、僕の体に合っているんだと思います。
施術を受けるとリラックスできるので、リハビリというよりも治療していただくという意味合いが強く、お世話になりっぱなしです。
杉岡選手:今、体のケアのメインはWINBACKで、生活の一部になっています。
僕はセルフケアにも力を入れているんですが、しんどい体勢で体重をかけておこなう筋膜リリースは、意外に大変なんですよね。
体を回復させるためにセルフケアをしているのに、練習後にしっかり全身やろうと思うと反対に疲れることもありますし、癒着した筋膜を剥がす作業は結構痛いんです。
そんなときは、遠藤トレーナーに徒手療法でケアしてもらっていたんですが、WINBACKがきてからはWINBACKのケアをオーダーするようになりました。
おそらくトレーナーさん的にも楽ですし、手やセルフケアでは届かない奥深くの部分にアプローチできて、筋肉を全体的に効率よくほぐしてくれる感覚があります。
寝てるだけなので楽で、リラックスできて心地よく、ケア後の体の感覚が非常にいいので頼っちゃってますね。
遠藤トレーナー:物を投げる競技なので、練習前に肩にパッドを貼って肘や肩のストレッチをして、試合に向けてコンディションを整えるような使い方もしていますね。
僕から選手に使うよう指示することもありますけど、日々活用する中で感触がいいようで、自主的に実施している選手もいますよ。
実は、たまに僕自身も使っています。
元々体が硬いんですけど、ストレッチって痛いし、やり続けるのは正直苦労するところです。そういう面倒くさがりな自分でも、WINBACKは短時間で効果を実感できるんですよね。
特に股関節周りがすごく硬くて、恥ずかしながら長座体前屈で手が届かなかったんですけど、WINBACKをつけて5分10分のストレッチをするとすぐ触れるようになりました。
WINBACKと他の高周波機との違い
菅野選手のケアをする遠藤トレーナー
遠藤トレーナー:今まで他社メーカーさんの高周波治療器に触れたことは多々ありますが、肌に当てるタイプのアタッチメントしかなくて、なかなか使い勝手が悪い印象があったんですよ。WINBACKはブレスレット型のアタッチメントなので、選手がブレスレットをつけてストレッチをするだけで効果が実感できます。
僕がブレスレットをつけて選手のストレッチを手伝うと、普通にストレッチをするときの倍以上の効果が得られる点は、使ってて1番いいなと思うところです。WINBACKは、他のメーカーと比較してもスパークが限りなく少ないので使い勝手がよく、簡単に操作できる点が気に入っています。
目指すトレーナー像
インタビューに答える遠藤トレーナー
遠藤トレーナー:実は、目指すトレーナー像ってあまりないんです。
ブレイヴキングス刈谷にくる前は、整形外科で1人何十人と対応しながら、合間を縫ってスポーツ現場に出ていました。
気づけばこのチームのトレーナーをしていたので、どんなトレーナーになるかというよりは、チームから求められていることを100%やれるトレーナーでいたいです。ブレイヴキングス刈谷は、ハンドボールリーグの中で毎年首位を争う強いチームで、リーグでの優勝やカップ戦での優勝など、高いレベルを求められています。
その中で、けがの選手を無理やり復帰させることは非常に簡単なんですが、大事なところで試合に出られないことは避けたいんですよね。
なので、チームのバランスを崩さず、強さに勢いをつけたりサポートしたりするのが、僕の目指すトレーナーですかね。
選手としての今後の目標
左から菅野選手、杉岡選手、遠藤トレーナー
菅野選手:手術が8月の末だったので、2月の頭ぐらいにはチームに合流したいと思っています。
チームのリーグ戦のターニングポイントとなる試合が4月と5月にあるので、そこまでにパフォーマンスを100%以上に戻して、チームに貢献できる選手の状態で復帰したいですね。
杉岡選手:僕はプレーオフでチャンピオンを獲りたいです。
ここ数年はずっと準優勝で、本当にあと一歩のところでチャンピオンに手が届いていないので、今の目標でいうとそこだけですね。
今回取材させていただいた方のプロフィール
■ 遠藤 豪(えんどう ごう)メディカルトレーナー
柔道整復師の資格を取得し、整形外科で8年勤務後、ブレイヴキングス刈谷専属のメディカルトレーナーとなる。
シーズンオフ期間には、学生のハンドボール部などでトレーナー活動をおこなうこともある。
■ 菅野 純平(すがの じゅんぺい)選手
背番号19番、ポジションはポスト。筑波大学を卒業し、2014年からブレイヴキングス刈谷に所属して、今シーズン完走で丸10年となる。
今年の8月に肩の手術をし、現在リハビリ中。今シーズンのターニングポイントとなる試合で100%以上のパフォーマンスが出せる状態になるよう調整している。
■ 杉岡 尚樹(すぎおか なおき)選手
背番号9番、ポジションはレフトウィング。
小学4年生からハンドボールをはじめ、中央大学卒業後にブレイヴキングス刈谷に所属し、現在8年目となる。
2020年に開催された東京五輪、2024年に開催されたパリ五輪にて、ハンドボール男子日本代表 「彗星JAPAN」のメンバーに選出される。
この記事を書いた人

川口 玲菜(かわぐち れな)美容ライター
美容の仕事に10年以上従事したのち、ライターに転身。 5,000名以上の接客経験と100名以上の教育経験を活かし、対談構成や取材を手掛け、話者の言語化をサポート。 思いを誠実に汲み取り、読者に伝わる文章を届けるライター。