スペシャルインタビューinterview

【静岡ブルーレヴズ日野選手】ラグビー選手に求められる、俊敏さと当たり負けない強さを兼ね備えた体づくりの秘訣とは?

「静岡ブルーレヴズ」は、静岡県を拠点に活動し、JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(ジャパンラグビーリーグワン)に所属するラグビーチームです。

2014年には日本選手権を制した「ヤマハ発動機ジュビロ」がその前身であり、2022年にJAPAN RUGBY LEAGUE ONEへの参入に際し、親会社から独立して「静岡ブルーレヴズ」として新たなスタートを切りました。
この変革によって、静岡県をホストエリアとする日本初のプロラグビークラブとして誕生しました。

今回は、2016年に日本代表として活躍し、その後フランス国内リーグであるトップ14や欧州チャンピオンズカップなどで成功を収めた名門チーム「スタッド・トゥールーザン」でも経験も積んだ日野剛志選手と山口トレーナーにインタビュー。
日々気を付けていることやWINBACK(ウィンバック)がプロアスリートの強固なカラダづくりにどう役立っているかについてお話を伺いました。

まずは体づくりに大切な食事とトレーニングについてインタビューさせていただきます。

- (WINBACK取材担当 関戸)今日はよろしくお願いします。
ラグビー選手の方と初めてお話しをさせていただくのですが、ものすごくタフでハードなスポーツですね。体づくりやコンディションをキープする秘訣についてまずは教えてください。

(日野選手)しっかり3食とるのは当然なんですが、バランスよく栄養をとるという意味でも、野菜から食べる、緑黄色野菜を積極的に食べることを意識しています。
以前体脂肪を指摘されてからは、生野菜のサラダにはドレッシングも何もかけずに食べるようになりました(笑)

シーズン中はただでさえ運動量が多く体重が落ちやすいんですが、以前はしばしば食欲が落ちてしまって体重が減り、なかなか思うように体がつくれない時期もありました。
最近、オーガニックの酵素を飲むようになってからは朝から胃腸が活発に動くようになり、食欲も出てしっかり食べられ好調ですね。
ビタミンやその他の必要な栄養を摂る意味でも、身体にいいことは続けていきたいです。

- かなり徹底されているんですね!次はトレーニングで心掛けていることについて教えてください。

(日野選手)ラグビーはボールを追いかけてグラウンドを走り回る俊敏さも必要でありながら、相撲に近いようなコンタクトスポーツの側面もあります。

筋肉を大きくするトレーニングを欠かさず行い、まずは身体を動かすエンジンを整えます。その上で大きくなった筋肉をどれだけ速く動かせるかという、持久力と瞬発力両方をバランスよく鍛えることを意識しています。
バーベルを上げる動作にしても、ただ回数を重ねるのではなく、いかに速く上げられるかといった感じです。

- それだけハードなトレーニング、練習が続くと体を痛めてしまうリスクも他のスポーツと比べて高くなりそうですが、普段の体のケアコンディショニングについてはどんなことに気を遣われていますか?
ここからは、山口トレーナーにも色々とお聞きしていきますね。

(日野選手)ラグビーはコンタクトスポーツなので、首肩・関節の部分を特に痛めやすく、入念にストレッチポールや導入してもらったWINBACKを使ったセルフケアで体をほぐします。

また、練習後はクールダウンから、アイスバスでの交代浴は欠かせないですね。
温浴と冷浴を交互に行うことで、血管が収縮と拡張を繰り返し、血液の循環が良くなります。
これにより、疲労物質が効率的に排出され、リカバリーが促進されるんです。

(山口トレーナー)基本的には選手全員を施術できるわけではないので、練習前後ともに疲れや痛みが出ている選手に対してマッサージや治療に当たっています。
選手が訴える痛みの部分だけを見るのではなく、他の関節の動きなども見た上で総合的に判断し、痛みを根源から早めに治療できるように気を付けています。

- 次は実際にWINBACKを知った経緯や使った感想についてお聞きしていきます。WINBACKを日頃どのように使っているか、また導入して良かった点について教えてください。

(山口トレーナー)約60名の選手に対して4名のトレーナーで対応しているので、1日にケアできる人数は8~10名が限界です。

そういう意味でもセルフケアが重要になってくるんですが、WINBACKはセルフでも使いやすいので本当に助かっています。今まで使ったことのある機器よりも熱の入り方が早くて、選手がセルフで使ったときもどこにアプローチできているかわかりやすいみたいですね。
WINBACKでのセルフケアのあとに私たちが施術に入ると、筋温があがっているので効果が出るのも早いんですよ。

- ちなみにWINBACKはどういうきっかけで知っていただいたんですか?

(日野選手)昨年日本代表の合宿に参加させてもらっている間、日々のハードな練習の中で疲れがたまって膝に痛みが出てしまったんです。
通常の練習に参加するのが難しいのではないかというくらい痛みが慢性化してしまったんですが、そのときにトレーナーからWINBACKの存在や使い方を教えてもらったのがきっかけです。

そこから毎日のルーティンに膝周りのWINBACKの施術を組み込んだところ、すごく調子が良くなって痛みも軽減して練習に戻ることができたんです。
振返っても、WINBACKのおかげでハードな練習を乗り切ることができたなと感謝しています。

それもあって、戻ってからチームにもWINBACKを導入してほしいと懇願しました(笑)

- そうだったんですね、それはとても嬉しいです!
実際使用してみて、どのような効果を実感されていますか?

(山口トレーナー)超音波や中周波、高周波の機器も使ったことあったんですが、WINBACKの特徴である、細胞のミトコンドリアに影響を与えてくれることや細胞活性の理論が自分の中ですごく腑に落ちました。
導入前は治癒までに時間がかかってしまい、練習に戻るまでの時間を短縮したいという想いがあったんですが、使用後は痛みの感じ方が弱くなっているみたいで、早く練習に戻れるようになったと感じています。

あとは、練習前に使って筋肉をあたためておくと、練習での出力が全然違うようにも思います。
腰を怪我した選手がいて、股関節周り、腸腰筋など深い位置の硬さがあった選手にWINBACKをかけたあと、筋肉の硬縮が抜けてやわらかくなり、動きがとてもよくなったことに驚きました。

怪我をしていて60%の出力しか出ない選手がWINBACKをかけた後には80%が出せるようになり、そのリハビリ効果で回復が早まっている感覚があります。

(日野選手)膝の痛みとは長く付き合っているんですが、以前は朝起きて体を動かす前は階段の昇り降りやジョギングもできないくらいの痛みがあって、体を動かして温めたら徐々に動かせるようになっていた感じだったんです。
それが、WINBACKを使いだしてからは最初から全力ダッシュができるくらいには筋肉が温まっていることを感じています。痛みもかなり出にくくなっていますね。

ラグビーは12月開幕ということもあり、特に体が温まるまで時間がかかってしまっていたんですが、WINBACKのおかげで寒さの中でも最初から万全の状態で練習にのぞめるのは非常にありがたいです。

- 貢献できているようで嬉しいです。
今も膝に痛みがあるとのことですが、怪我による苦労もありましたか?

(日野選手)2年前、開幕戦の開始15分でアキレス腱を断裂してしまったことがありました。チ
ームに迷惑をかけてしまい、とてもショックは大きかったんですが、それ以上に代わりに出てくれる選手を応援したい気持ちがあり、試合中はベンチで夢中になって声を出している自分がいました。

自分自身に問題があるのにここで自分が落ち込んでしまってさらにチームに悪い影響を与えてはいけないなという気持ちが強く、仲間の前で明るくふるまっていました。
今の自分に何ができるか、そして戻ってきたときにチームにいかに貢献できるかということを意識して、仲間へのアドバイスや体づくりに集中していました。

- 怪我以外にも、プロになりここまで来られるのには多くの苦悩があったと思うのですが?

僕の場合は本当に、「ラグビーをあきらめないでよかった」ただそれだけでここまでこれたと思っています。

4歳でラグビーを始め、元々体も大きい方ではなかったですし、小中高と代表に選ばれることとは縁がなく、特に注目されたりだとかチームに誘われるような選手ではありませんでした。
ただただラグビーにしがみついてきた人生だったんですが、そのおかげで運がまわってきて成長させてくださる方々と出会えたり、チャンスにも巡り合えてここまでこれたと思っています。

本当に諦めないでよかったですし、周りの方への感謝を忘れずにこれからもプレーを続けたいと思っています。

- 謙虚な姿勢、とても素敵です!今年開催されるフランスW杯の代表入りは残念ながら叶いませんでしたが、今のお気持ちをお聞かせいただけますか?

そうですね、トゥールーズでの経験もありますし、自分に縁のある土地でのW杯に選手として出られたら最高のシチュエーションではあったんですが、それは残念ながら叶いませんでした。
ただ、一緒に戦ってきた仲間たちが日本を背負って戦ってくれることにはリスペクトしかありません。

日本に残っているラガーマンたちと一緒に盛り上げたり、一緒に応援する人を増やしたりと、自分にもできることはたくさんあると思っているので、少しでもエールが届くように一生懸命応援したいと思います。ぜひいい結果を残してくれるよう、願っています。

- 最後に、いつも応援してくれているファンの方々へのメッセージをお願いします!

いつも応援ありがとうございます!今年はW杯イヤーということで、フランスでは必ず日本代表選手が素晴らしい試合をして盛り上げてくれるはずです。

そして12月にはリーグ1が開幕します。ワールドカップの盛り上がりそのままに、我々静岡ブルーレヴズも大いに暴れたいと思ってますので、ぜひエキサイティングな試合を会場まで見に来ていただければ嬉しく思います。

引き続き、応援よろしくお願いします!


静岡ブルーレヴズ 日野 剛志選手

1990年生まれ
4歳から浮羽ヤングラガーズでラグビーを始めて、福岡の筑紫高校、同志社大学を経て、トライアウトを受けてヤマハ発動機に加入。

2016年11月のウェールズ代表戦で、初めて日本代表キャップを獲得。2016-17シーズンはトップリーグの「ベスト15」にも選ばれる。

決して身長は大きくないものの機動力のあるHOとして活躍を続けている。

2008年 筑紫高校卒業後、同志社大学に入る
2012年 同志社大学卒業後、ヤマハ発動機ジュビロ(現・静岡ブルーレヴズ)に加入。
同年9月1日に行われたジャパンラグビートップリーグ第1節のトヨタ自動車ヴェルブリッツ戦に先発出場で公式戦初出場を果たす
2016年 11月19日に行われたリポビタンDツアー2016ウェールズ戦にて途中出場で日本代表初キャップを獲得し、同年12月にはスーパーラグビーサンウルブズの2017年スコッドに入った
2019年 トゥールーズに加入
2022年 日本ラグビーフットボール選手会の会長に就任

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