スペシャルインタビューinterview

【関口 訓充選手】 長くプレーを続けるための、変わらないマインドとは? -Jの昇格請負人が挑む新たな挑戦

2010年は日本代表にも選ばれ、Jリーグでは浦和レッドダイヤモンズ、セレッソ大阪、ベガルタ仙台と長くトップレベルで活躍してきた関口 訓充(せきぐち・くにみつ)選手。所属したセレッソ大阪、ベガルタ仙台ではJ1昇格を果たしている。2021年シーズン終了後、計13年間所属したベガルタ仙台を退団し、2022年シーズンからは関東サッカーリーグの南葛SCへ加入を発表。Jの”昇格請負人”が、新天地でJFL昇格に向けた新たな挑戦をスタート。今回は、練習環境が大きく異なる状況下で、どのようにコンディショニングをしているのか、また長くトップレベルを維持するための秘訣を伺いました。

Jリーグ時代とは違い、”自分でどれだけベストに近づけるか”が重要

-毎朝起きると足首が固まってしまっていて、足を引き摺りながらベッドを降りるところから1日が始まるという関口選手。

「社会人リーグに来て、天然芝から人口芝になったことで足首に負担がかかってしまうんですよ。慢性的な痛みになってしまっていて、もう数ヶ月間痛みに悩まされていますね。とにかく温めることを意識して、毎朝湯船に浸かってほぐしたり、ウォーミングアップ時に少しずつ動かしてやっと練習が始まる頃に多少動かしやすくなっている状態です。」

-そんな、日常生活に支障が出るほどの痛みに悩まされていた頃、R-SHOCKに出会い、2022年9月頃から毎日使用している。

「まず朝起きてすぐに足首周りに使っています。今までは湯船に浸かることしかできていなかったので時間がかかっていましたが、かなり早い段階でスムーズに動かせる状態になります。ウォーミングアップから本調子で取り組めるようになったので、環境が変わった今の生活を大いに支えてくれてますね。」

※R-SHOCKとは、世界初モバイルRFとして高周波×低周波の同時出力で、痛みを軽減することが可能な高周波機器。多くのスポーツチームやアスリートのケア使用されている。

-Jリーグから社会人サッカークラブと環境が変わり、日々のコンディショニングの方法や日常生活で意識することも大きく変わったという。

「Jリーグにいた頃はチームが持っている機械もたくさんありましたし、それを自由に使える環境でした。正直それが当たり前になってしまっていた部分もあったんですが、やっぱりなくなるとありがたみを実感しますね。トレーナーにコンディショニングしてもらうことも減ったので、その分ストレッチやランニングも含め、セルフケアにかける時間も増えました。ただ、どれだけ環境が変わっても試合前にベストコンディションに持っていかなければいけないことはJリーグ時代と変わりません。」

R-SHOCKにはどのアスリートにも共通で求められる機能が詰まっている

-その最適解を模索していた中で、R-SHOCKに出会った関口選手。

「今はクラブハウスもないので、家に持ち帰ってケアできることはとても助かっています。充電すれば試合会場にも持って行けますし、どこでもできると思うと自分の中で足首の不安要素がなくなりました。試合や練習で不安をいかに少なくできるかは、今後どのアスリートにも共通で求められるものだと思います。」

-常にパンパンに腫れていた足首の腫れがひき、痛みも大幅になくなったと喜びの声を聞くことができた。
「若い頃は体を労わることなんて考えもしなかったんですけどね」と関口選手は笑う。

「高校を卒業し、プロ入団当時は10代だったので疲れを感じることもなかったし、追い込めるだけ追い込むという気持ちでやってました。怪我も放っておいてもすぐ治りましたし、コンディショニングとかケアっていう考え自体がそもそも自分の中になかった気がします。その辺は年をとったというか大人になりましたよね(笑)」

追い込めるときにどれだけ追い込めるか、それは年を重ねた今も変わらない

-南葛SCには関口選手以外にも、稲本選手や今野選手をはじめ多くのレジェンドと呼ばれる選手が在籍している。その選手たちが長くプロとして活躍する上で共通して取り組んでいることは何なのだろうか。

「僕も含め周りを見ていて思うのは、活躍の舞台が変わっても、追い込めるときにどれだけ追い込めるか、ということを大事にしているところは昔から変わっていない気がします。サボることは誰でもできるけど、やらないとその分落ちていくだけ。もちろん年齢とともに体力の低下を感じる部分もありますが、結局やり込めば体はこたえてくれるんですよね。年齢からくるハンデは練習量で十分カバーできると思ってます。もちろんそれに加えて、いかに翌日に疲れを残さないように休めるかも大事。試合の日から逆算して、ベストな状態に持っていくための過ごし方を心がけてます。」

-これを今までずっと継続してきているのが関口選手。最後に、これからの日本代表を担う若者へのメッセージを聞いてみた。

「なんですかね、僕なんかが若い子たちに言えることなんてあんまりないんですけど(笑)、まあでもやっぱり自分を信じてやり続けることですかね。それぞれが異なった強みを持っているはずなので、それを磨き続けていれば、その人にとって最適な道が開かれるはず。」

-今回チームとしては惜しくも関東リーグ1部で7位に留まりJFL昇格のチャンスは逃してしまったが、この悔しさをバネにさらなる挑戦を重ねていく関口選手の今後の活躍が楽しみだ。

関口 訓充(せきぐち・くにみつ)選手

プロ18年間で、J1では225試合12得点、J2では247試合20得点という偉大なキャリアを積み重ねた名手。J1で積み上げた実績と、自他ともに認めるコミュニケーション能力の高さを武器に南葛SCのJFL昇格を目指す。

2004年 帝京高校卒業後、ベガルタ仙台に入団
2009年 リーグ戦、天皇杯含め55試合に出場し、仙台のJ2優勝、天皇杯ベスト4進出へと導く
2010年 日本代表に初選出、キリンチャレンジカップ・アルゼンチン代表選にて初出場
2012年 浦和レッドダイヤモンズへ移籍
2015年 セレッソ大阪へ移籍
2018年 ベガルタ仙台へ復帰
2022年 関東サッカーリーグに所属する南葛SCへ加入

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