こたえはアスリートの体に聞く!プロレーサー岩佐歩夢選手との二人三脚の日々に欠かせないWINBACKの存在
エリア:大阪府20年ほど、プロのアスリートをサポートし続けている、からだちStudioの松本院長。
松本院長は現在、ホンダとレッドブルの育成ドライバーとして、自動車レースの国内最高峰カテゴリーである『SUPER FORMULA』に参戦しながら、『F1のリザーブドライバー』を努める岩佐歩夢選手と、二人三脚でさらなる高みを目指しています。
松本院長には、アスリートのケアにWINBACKを使う理由、岩佐選手には、実感している効果やWINBACKの魅力について、本音をインタビューしてきました。
からだちStudio/鍼灸整骨院院長 松本孝行(まつもと・たかゆき)
自身も競技者だった経験から、現役時代に欲しかった環境を作り、アスリートを献身的にサポートする。柔道整復師やはり師、きゅう師などの国家資格を持ちつつ、これまでのさまざまな経験を元に多角的に体のケアをおこなう。一方、選手の目標や思いに寄り添いながら、「頑張る選手」を精神的にもサポートしている。現在は、レーシングドライバーの岩佐歩夢選手をフルサポートしつつ、未来のアスリートにも貢献している。
レーシングドライバー 岩佐歩夢選手
驚異的なキャリアを誇る、日本人レーシングドライバー。
2020年にフランスF4選手権でチャンピオンになり、その後も国内外で数々の成績を収め、2024年のF1日本グランプリでF1公式セッションデビューを果たす。
F1ワールドチャンピオンの称号獲得に向けて確実に結果を出しつつ、目標に向かって着々と前進している。
現役時代に欲しかった環境を形に
松本孝行院長(以下:松本さん):テニスコーチをしていたときに、選手のトレーニングや治療など、体のケアができるスペースを探していたところ今の場所に出会いました。
関西空港や伊丹空港まで高速バス1本で行けて、大阪の中心地である梅田にも地下鉄で20分で行けるので、遠征帰りや地方からでも寄ってもらいやすい場所です。
私自身競技者としての経験もあるのですが、「あったらいいな・・・」を形にする場所として、日々進化していきたいと考えています。
競技者にとって施術の必要なタイミングは様々です。その為、施設によっては土日祝日など「定休日」による利用できないケースが存在します。当スタジオでは選手が施設に予定を合わせるのではなく、「必要な時、そこにある場所」でありたいと願っています。
施術・トレーニング機器の導入や映像・音響設備にもこだわりながら、気付けば20年近くここでやっています。
一流のサポートを実現するためのこだわり
ーお忙しいとお聞きしましたが、今施設はどんな状況なのでしょうか?
松本さん:今は選手の帯同がメインになっているので、利用者の方には、施設が閉まっている時間が増えたと言われます(笑)
他のアスリートから依頼をいただくこともありますが、自分のキャパを超えるとすべてが中途半端になってしまうので、基本的にはお断りしているんです。
たとえ依頼を受けるときでも、フルサポートしている選手を優先すると明確に示し、それでもと了承してもらえる相手にだけ、できる範囲で関わらせてもらっています。
地元の中高生で部活動をしている子なども、スポットではお受けしている状況です。
地方で大事な遠征がある場合は、オンラインで繋いでトレーニングのサポートをするなど、臨機応変に対応しています。
入れ替わり立ち替わりいろんな選手が求めてくれますが、人によって合う合わないもあるので、僕じゃなくてもいいなと思えば合う人を紹介することもありますね。
ースタッフは雇われないんでしょうか?
松本さん:スタッフを雇っていた時期もありましたが、任せられる熱量の子と出会えずにいるので、今はひとりでやっています。
みんな最初は情熱を持って入ってくるんですが、1年2年経つと、その熱量よりも遊びたいが勝っちゃうんですよ。若い頃はみんな遊びたいし仕方ないですよね。
でも、選手はいつでも休みなく自分の体に向き合っていますし、選手生命って短いので、一瞬一瞬が大事な時間です。
トレーナーのスキルアップのために選手の時間は使えないですし、スタッフの育成のモデルにもできないんですよね。
治療もトレーニングもすべて、100%答えられないものは出したくないので、ひとりで責任を持ってやっています。
岩佐選手とのはじまり
松本さん:出会いは小学校5. 6年生の頃で、その頃は週に1度会う程度でしたが、応援していたのでずっと相談に乗っていました。
僕が年齢的に世代交代の時期かなと引退を考えていたときに、イギリスにいる彼から「トレーナーに困っている」と連絡がきたんです。
「先生みたいなトレーニングをやってほしいんだけど、イギリス人のトレーナーにうまく伝えられないんです」と。
でもそれは、イタリア人のシェフに日本料理を作ってもらうにはどうしたらいいかみたいなことだから失礼だよと伝えたんですよね。
日本人のシェフにどうやったら現地に来てもらえるかを考えたほうがいいと話しているうちに、彼を見ることになったんです。
岩佐選手のフルサポートを引き受けた理由を教えてください
松本さん:僕は、完成された選手を見ることに面白みを感じず、岩佐選手のように、小さい頃から知っている子が成長する姿を見ることに楽しさを感じるんですよね。
その考えが今の関係性に繋がっていて、仕事というより一体という感覚でやっています。
どれだけ優秀な選手でも、手を抜いていると感じたときは叱咤激励しますし、自分自身もプロとしてスポーツをやっている感覚でシビアに向き合います。
今、岩佐選手は、人生をかけてやっています。
だから、彼がヨーロッパにいるときは、現地がお昼でこっちが夜中だとしても、彼のスケジュールに合わせますよ。
そこまでしたいと思える人だから、今こうして一緒にやれているんだと思います。
岩佐選手の体のケアに欠かせないWINBACKの存在
岩佐選手には、WINBACKを主にどのように使われていますか?
松本さん:WINBACKは、岩佐選手の体の「リカバリー」に使っています。
その日の体の状態に合わせて使い方は変えますが、レースまでに最適な状態になるように日々調整しています。
最も使う場面は、時差ボケによって、神経が高ぶっているときです。
移動で帰ってきたときに疲れを取るために、「ぬるいお風呂に浸かってリラックスしているイメージ」、要は副交感神経優位の状態を作ります。
WINBACKは、回復という点で優れているし、ならではの使い方かなと感じますね。
ーBACK4も取り入れる予定だそうですが、WINBACK3SEとどう使い分けられるのでしょうか?
松本さん:まず、WINBACK3SEを帯同に持参するために、施設用にBACK4(WINBACKシリーズ最上位機種)を導入しようと考えています。
BACK4は手放しで使えて手が開けられるので、単純に施術のキャパが広げられますよね。
四肢に通電させて、(日向ぼっこをしている)リラックス状態を作るために使いたいと思っています。
寝かせた状態で筋肉を緩められて、筋肉の温度と血液の温度を最適にコントロールできそうなので、全身の調整に使いたいですね。
BACK4は、今使っているWINBACK3SEが2台入っているような機械なので、それぞれで出力が調整できて別々の動きができますよね。設定のバリエーションが増えるので、より体の状態に合わせた細かい使い方ができるでしょうね。
ー他にはどんなときにWINBACKを使いますか?
松本さん:使い方は主に2パターンあって、ひとつ目は先程お話した、「整える、緩める、休息」ですが、ふたつ目が「可動域を広げる」です。
WINBACKは筋肉を緩める作用が強く、固まっている筋肉に熱を入れることで筋肉がゆるむので、動きをよくするのに適しています。
選手自身が感じている体の疲れと、実際の体の疲れはイコールではないので、そういった部分の波形を合わせるのにも使えますね。
施設では、超音波や湯たんぽなどの温熱機も使いますが、WINBACKは通電させられるので、電気が通るところにゆるい熱が入りますよね。
すると、お風呂に入っているような感覚を作りつつも、お風呂で生じる圧迫は避けられるので、よりよいなと思います。
ー岩佐選手にWINBACKを使い続ける理由を教えてください
松本さん:「この選手にはこういう機械が必要」という観点で選ぶので、今岩佐選手の体をリカバリーするための機械は、WINBACKが最適という理由で使っています。
集中させるためというよりは、導入から中間ラインの部分である「体を整えるため」に使っていますね。
低酸素と高酸素ブースも欲しいんですが、WINBACKは帯同するときにも持っていけるので、優先順位が高いなと感じています。
体の状態によっては週に何回も使うときもあれば、半月くらい使わないこともありますが、2%でもよい影響があるならば使わない手はないですよね。
岩佐選手のように、極限の状態までストイックに上を目指す選手であれば、そのわずかなケアでさえもパフォーマンスに影響を及ぼしますからね。
岩佐選手が感じるWINBACKの効果
ーWINBACKを使った日の体の変化があれば教えてください
岩佐歩夢選手(以下:岩佐選手):WINBACKを使用した日は、シンプルに体がゆるまり「とろん」とします。
WINBACKでケアしてもらうと、疲れがスコンと抜けるイメージがあるので、体のケアやリフレッシュという面で頼りにしているアイテムですね。
ドライバーは、コックピットの中でシートベルトに圧迫されているので、何もしなければ、首周りや肩周り、胸周りがどんどん硬くなります。
単純に柔らかくするにはストレッチが大事だと思うのですが、ストレッチだけではまかないきれず、次の日のウォームアップの際にまた硬さを感じるんですよね。
でも、WINBACKでケアしたあとは、ストレッチ後の柔らかさを維持できていることが、体感として明らかなんです。
ーレースでの体の負荷はどの程度なのでしょうか?
岩佐選手:直線スピードの最高速度は350キロなんです。
マシンは、すごい速度でカーブを曲がれてしまうので、カーブを曲がるときにとてつもない重力がかかります。
数字で表すと4Gとか5Gといわれていて、体重×5Gってなると、300キロくらいの負荷が体にかかっているんです。
それに耐えられる筋力が必要なので、体がしっかりしていないと耐えられないんですよね。
ー試合前のウォームアップや試合後のリカバリーの様子を教えてください
岩佐選手:試合前のウォームアップは、体の状態を見て松本院長が即興で組んでくれているんです。
レースは1日だけではないので、次の日に向けてのリカバリーとしてWINBACKを使用して体を整えてもらっています。
イレギュラーではありますが、体が硬くてストレッチだけでは取りきれないときに、レース前でもWINBACKを使うときがありますね。
WINBACKは、痛みがなくて刺激が少ないので、試合前などのデリケートなときでも安心して使えるんです。
ーなぜ松本院長をトレーナーに選ばれたのでしょうか?
岩佐選手:松本院長に体のケアをお願いしている理由は、不安材料が一切ないからです。
若い頃は、トレーニングしなくても重力に耐えられていたので重要性に気づけませんでしたが、海外にいったことで体のケアの大切さに気づけたんです。
海外では2. 3年別のトレーナーにもお世話になりましたが、単なるトレーナーであって、ケア専門でやっていない人だったので、ポテンシャルの違いを感じました。
そこから徐々に松本先生とトレーニングする時間が増えていって、3年ほどフルサポートしてもらっています。
レースにも帯同してもらってトレーニングも見てもらってと、ものすごい日数を一緒に過ごすことになるので、信頼している人じゃないと任せたくないんですよね。
自分のパフォーマンスを向上させてトップに持っていくために、松本先生の力が必要だと感じています。
施設の今後や岩佐選手との未来
松本さん:今後も、岩佐選手の成長や意向に応じて、施設に必要な機械や設備を変化させるつもりです。
僕自身も、5年後10年後この施設がどのように変わっていくかが楽しみなんですよ。
彼が海外を飛び回るのであればついていくことも考えていますし、反対に僕といることがストレスなのであれば、適度に距離を取ることが必要だと思います(笑)
彼が最大のパフォーマンスを出せるようにするのが、今の自分の役目なんです。
自分がどうしたいとかではなく、彼の思う理想の形を作ること、パフォーマンスがスムーズになる道を作ることが今の僕の役割だと思っています。
からだちStudio/鍼灸整骨院
住所:大阪府守口市大日町2-1-18 BigS大日ビル2F
アクセス:大阪メトロ谷町線「大日駅」徒歩1分
TEL:06-6904-7200
営業時間:月火水金土日 8:00~22:00 / 木 17:00~22:00(8時以前、22時以降の利用は事前予約にて)
定休日:年中無休
公式サイト:https://karadachi.jp/
公式Instagram:@karadachi_studio
川口 玲菜(かわぐち れな)美容ライター
美容の仕事に10年以上従事したのち、ライターに転身。 5,000名以上の接客経験と100名以上の教育経験を活かし、対談構成や取材を手掛け、話者の言語化をサポート。 思いを誠実に汲み取り、読者に伝わる文章を届けるライター。