特集column

1日でも早く捻挫を治したい!患部は冷やす?温める?

この記事では、やっかいな捻挫を早く完治させるための方法について紹介していきます。

「スポーツ中にジャンプ後の着地に失敗し、足をくじいてしまった」
「自転車で転んで手首をひねってしまった」

恐らく誰もが1度は経験したことのある「捻挫」。安静にするよう言われていたのに、すぐにまた無理をして悪化したり、何度も同じ箇所を繰り返し捻挫してしまう、そんな経験ありませんか?
捻挫は日常生活に支障をきたしてしまう、非常にやっかいな怪我です。
冷やしたり、固定したりするだけでは、完治まで1~2カ月かかる場合もあります。

そこで、本記事では早く日常生活を取り戻すためのケア方法や、早期完治を目指す方向けのおすすめ治療院についてご紹介いたします!

捻挫をした時の基本の応急処置

捻挫を起こした直後はRICE処置が基本です。
RICE処置とは「Rest(安静)」「Ice(冷却)」「Compression(圧迫)」「Elevation(拳上)」という4つの方法の頭文字を取った、応急処置のこと。以下にわかりやすく解説していきます。

R=REST(安静):痛む場所を動かさず、なるべく安静にします。包帯やテーピングをして、他の部分にまで損傷が広がらないように固定します。

I=ICE(冷やす):腫れや痛みを抑えるために部を氷や保冷剤などで冷やします。冷やす時間は15分程度。冷やしすぎることで凍傷が起こる可能性があるので、注意をしながらアイシングをしましょう。

C=COMPRESSION(圧迫):内出血を抑えるために、患部を軽く圧迫します。腫れの程度に合わせて適度に圧迫するために、包帯は1日2~3回程度巻き直すのがおすすめです。

E=ELEVATION(挙上):腫れや出血などを防ぐためにも、出来れば心臓よりも高い位置に挙げて血流の循環を促します。例えば足関節捻挫の場合は寝るときに足をクッションの上に置いて、患部が心臓より高くなるように保ちましょう。

まずは、これらの処置を適切に行なうことが、早期回復のカギを握ります。
ただし上記のセルフケアはあくまでも、それ以上悪化させないようにするためのもの。
ここからは、痛みや腫れが起こるメカニズムと早期回復するためのケア方法について紹介していきます。

痛みや腫れが起こるメカニズム

■患部が腫れる原因

捻挫とは、関節が通常に動く範囲を超えてねじられたことにより、関節の靱帯や腱、軟骨など骨周りの組織が損傷している状態です。
関節のまわりは「関節包」という袋状の組織で包まれていて、その中はスムーズに動かすための潤滑液で満たされており、捻挫をすると関節の周囲を走る毛細血管や関節包に傷が入り、血液や潤滑液などがあふれ出てきます。
これが捻挫をしたときの「腫れ」の正体です。
内出血や、皮下出血とも言い、あふれ出た液体は少しずつ体内に吸収されていきます。

■痛みが起こる理由

主に打撲や捻挫、肉離れなど外傷を受けた際に出る痛みは、炎症性の痛みといわれるものです。
私たちの身体には生まれつき体内を正常に保つための免疫機能が備わっており、組織の細胞が損傷すると、その異物を取り除くための*マクロファージが出されます。
マクロファージが壊れた組織を取り除く際に、脳に対して「異常が起きたので治して!」とメッセージを伝えるための指令として炎症物質を放出し、じっとしていてもジンジンと痛み、 負荷をかけると淒く痛い狀態になります。

*マクロファージ・・・体内に侵入した細菌やウイルスなどを食べて消化、死滅させる役割を持つ免疫細胞。

痛みは、それ以上動かさないように関節を固定するために身体が出してくれる信号でもありますが、炎症物質が残っているうちは細胞は修復しません。脳にはすでに指令が届いていて修復の準備を始めているのに、まだしばらく痛みとしてメッセージを出し続けている状態です。ですので、早く回復させるためには炎症物質を流すことがカギとなります。

捻挫したら温めるのはNG?

結局、早期回復をするためには冷やす・温めるどちらがいいのでしょうか?
最新の研究では、「怪我の直後は冷やし、その後、温める」というケアが推奨されています。

①急性期(怪我直後)
怪我をした直後で、腫れや痛みの強い時期。患部が熱を帯びており、この時期に温めると血行がよくなって出血や腫れがひどくなる可能性があるため、入浴も控えた方がベター。冷やし、動かさないよう固定することで、痛みと腫れや出血を抑えます。

②亜急性期(怪我から2~4日)以降
まだ腫れや痛みはありますが、熱感は落ち着いている状態。この時期は温めて毛細血管を開くことで前章でお伝えした”炎症物質”を流していきます。炎症物質が流れることで鎮痛と組織の修復を促すことができます。

高周波によるケアでさらなる早期回復を

上記の通り、亜急性期で患部を温めて炎症物質を流すことで早期回復をはかることができるとお伝えしました。
このタイミングで患部に高周波をあてることにより、自宅でお風呂や温湿布で温めるよりさらに高い深部効果を得らます。それによって効率的に血行を促進し、炎症物質を流しつつ逆に組織修復に必要な物質を届けることが可能となります。

さらに、フランス発の最新高周波機WINBACK(ウィンバック)では上記の効果に加えて生物学的効果(身体の持っている自然治癒力)へのアプローチにより直接組織の修復を促進する効果も期待できます。
高周波(ラジオ波)=温熱のイメージをお持ちの方も多いですが、実は急性期にも使用することができます。低い出力で加温せずに施術することで、細胞修復効果や鎮痛効果のみを得られるのです。

また、高周波は海外ではリハビリ現場でも積極的に利用されています。高周波を流しながら徐々に患部を動かしていくことで、より早く元通りの動きを取り戻すことができます。

捻挫と一口に言っても症状の重さは様々。同時に骨折をしていたり、靭帯が切れている場合もあり、自己判断で見極めるのは非常に危険です。まずは身体の専門家に相談し、症状による最適な処置を受けることで早期回復が期待できます。下記リンクより、WINBACKを使った捻挫ケアを受けられる、お近くの整骨院・クリニックを検索することができます。1日でも早く日常生活に戻れるよう、相談されてみてはいかがでしょうか?

⇒WINBACK(ウィンバック)ケアを受けられるお近くの店舗を検索する

[監修者プロフィール]

清家 卓仁(せいけ・たくひと)
柔道整復師。23歳で新店舗立ち上げ分院長に就任。その際多くの治療院に武者修行に出向き、数々のアーティストケアやプロサッカーチームの半数以上が通う治療院へと成長。
WINBACK(ウィンバック)と出会い、どこに行っても良くならず痛みに悩んでいた高齢の患者さんの、手技だけでは取り切れない症状が驚くほど改善したことに感動。とみひさ接骨院を開業、院長経験を経て、「フィジオ領域」「アスリートケア」でのWINBACK活用をさらに日本で広めたいという思いから大阪へ。現在はWINBACK治療塾を開業し、京都サンガFCやINAC神戸などスポーツチームへの技術提供やトレーニングも手掛ける。

一覧を見る